取組事例Our Approach
2023
DURACONⓇ POM製射出成形品のヒケ予測新技術: 開発サイクル短縮とエネルギー削減に貢献
ポリプラスチックスは、DURACONⓇ POM製射出成形品に発生するヒケ※1をCAE解析で予測する技術を開発しました。本技術によって、ヒケの発生リスクを金型起工前に予測することが出来るため、金型の試作回数を削減し開発サイクルの短縮やエネルギー使用量の削減に貢献可能です。
※1 成形品の表面に生じる窪み状の変形が生じる状態
製品天面のヒケ量比較(金型温度依存性確認)
成形不良のひとつであるヒケ
複雑な製品形状では肉厚分布によって、製品表面にヒケが発生する場合があります。成形品の機能によっては寸法精度やシール面精度、また意匠性の観点からヒケの存在の許されない部位が存在し、ヒケの局在化要因を制御し、発生位置をコントロールする手法が重要です。
従来手法と比較して高精度にヒケ発生予測が可能に
今回開発した新技術は、流動解析と構造解析を連成させる事で樹脂固化過程の収縮率や弾性率、圧力の分布を考慮し、ヒケ発生を予測する全く新しい手法です。金型を起工する前に高精度にヒケの発生予測ができるため、開発サイクルの短縮、製造開発コストの削減やシミュレーションに要するエネルギー消費量の削減が期待できます。
以下の図中の解析結果は、当技術を利用した事例です。ヒケ発生している箇所の窪み変形量が実験結果と概ね一致しており、良好な予測精度であることが確認されています。他にも様々な形状にてその実力検証を実施しています。また、これまで開発を進めてきたボイドおよびヒケ発生予測技術に関しては、新たなソリューションとして「繊維配向を考慮した異方性材料への適用」を検討し、現在開発を進めております。
結果の妥当性検証
テクニカルサービスの一環として:ヒケ発生予測技術に関する相談受付中
本技術を活用し、お客様の製品開発を設計段階からサポートします。成形品の形状におけるヒケ発生予測のご相談、ヒケ発生に関する実験的考察など、ご相談・ご要望等ありましたら弊社の営業担当、もしくは画面右上の「お問合わせ」からお問い合わせください。
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