取組事例Our Approach

2022

Technology

2022.07.11

高精度・短サイクル・ダメージレス DURAFIDE® PPSレーザー溶着
アクチュエータセンサーなどの車載電装部品に最適

昨今、特に車載のセンサーやアクチュエータ部品では、生産プロセスでのCO2削減・省スペース・時間短縮のメリットからレーザー溶着を用いた製造の採用が拡大しています。




【レーザー溶着とは】

レーザー光のエネルギーによって二つの成形品を溶着する技術です。「レーザーを通す材料」と「レーザーを吸収する材料」を組み合わせて行います。
振動や超音波などの物理的ストレスがないほか、高い接合強度・密閉性が得られるため精密部品の溶着に向いています。また、接着、熱板溶着や振動溶着等と比較し電力消費の少ない工法です。

図 レーザー溶着模式図

図 溶着時間、エネルギー消費量から見た各溶着工法の位置づけ

【レーザーが透過する当社 DURAFIDE® PPS】

上記のようにレーザー溶着は非常にメリットの多い工法ですが、レーザー透過率が低いPPS(ポリフェニレンサルファイド)に対しては、実際に工法として採用が難しいものでした。

他社PPSの自然色が茶褐色なのに対し、当社の直鎖型DURAFIDE® PPSの自然色は白色であるのが特徴です。
そのためレーザー透過性(赤外領域の光透過性)に優れ、レーザー溶着が可能となります。

図 直鎖型PPSと架橋型PPSの色目

図 直鎖型PPSと架橋型PPSのレーザー透過率の比較(GF強化)

DURAFIDE® PPSの特徴
①高透過率:プロセスウィンドウ(溶着可能条件範囲)が広い
②高靭性:初期強度、耐久性に有利 

DURAFIDE® PPSを用いることで、今まで使用が難しかった車載用電動部品においてもレーザー溶着を使用できるようになります。
現在、さらに透過率が向上する工夫を施したPPSを開発中です。

 

 

 

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